結婚、出産、子供の成長など、人生には住まいについて考える時期があります。

特に、子供がいる家庭では、成長に合わせて親子の関わり方が変化してくるため、「どんな間取りが適しているのかわからない」といった声が多いことでしょう。

ここでは、将来を見据えて長い期間住みやすいと思える間取りについて、子供の年代別に一戸建てとマンションの両方から提案します。

1.子育てのステージ

一口に子育てと言っても、出産前からベビー用品は準備しますし、家にいることが多い幼児期・学童期や、夕方以降にならないと帰宅しない学生期までいろいろなステージがあります。

しかし、子育てで基本的に重要とされるのは“親と子のコミュニケーション”です。
これを可能にする間取りに加えて、
   ベビー期~幼児期:目の届きやすい間取り
   小学生(学童期):好きなことができる間取り
   中学生以上(思春期以降):一人になれる間取り
を各ステージで用意できれば子育てに適した住まいと言えるでしょう。

それでは、具体的に見ていきましょう。

2.ベビー期~幼児期

生後、少なくとも2年間はベビーカーの利用頻度の高い時期です。
戸建てなら駐車場や玄関わきに置けても、マンションでは難しいので広い玄関スペースが必要になります。また、エレベーターがあればベビーカーでの移動が楽ですね。

ベビー布団やベビーベッドを置くなら、ママの目が届きやすいところに1畳分のスペースが必要になりますし、敷きっぱなしになるのでリビングの隣に開口部の広い(スライド式のドアや襖など)部屋があると安心できるし見栄えも良いです。

また、バリアフリーは乳幼児にもママにも優しい住まいです。
段差がなく、柱の角なども丸みのあるものを選びたいですね。

スキンシップが一番重要な時期なので、リビングに余裕があればおもちゃ等も置け、家事をしながらでも見守ったりおしゃべりしたりできます。

乳幼児は急に発熱したり危険な行動をとったりするので、ちょっとした変化にも気づきやすいように、家事の動線の近くに子供がいるスペースを設けられる間取りがベストです。

3.小学生

小学生になるとお友達を誘って来たり、自分のやりたいことができたりします。

6歳前後は動きが活発になるものの、周囲への配慮はできないので、マンションを選ぶなら防音設計(特に床)の部屋がおススメです。角部屋もいいですね。

戸建てでも2階で暴れられると、ついつい「静かに!!」と言いたくなってしまうので、1階のリビングなどで遊ばせ、様子を見ながら声を掛けると良いでしょう。

また、一階を行き止まりの無い“回遊できる空間”にしたり、吹き抜けを設けて3次元的な間取りにしたりすると、子供の五感が養われ、脳の活性化につながると言われています。

マンションでもキッチンカウンターが独立しているタイプなら、くるっと一周できますね。

そろそろ子供部屋を考える人もいるかと思いますが、この時期の子供にはまだ必要ないでしょう。

学習も学校の宿題がメインですから、リビングで十分行えますし、その方が学習力が高まるともいわれています。

対面式のキッチンなら、カウンター越しに子供の学習が見られるよう、ダイニングテーブルをくっつけておくのも良いでしょう。
リビングの一角に子供が良く使うものを収納し、学習場所のテーブルとの距離を近づけてあげるのも、有効な方法です。

もちろん、机がおけるならリビングに用意してあげましょう。
いわゆる学習机ではなく、コンパクトでオシャレなタイプが“リビング学習机”として多数販売されています。

4.中学生以降

子供も思春期を迎えると、一人の空間が欲しくなってきます。
親との関りを極端に断ちたがるのもこの頃です。

また、中学生以降の学習は、英単語の暗記や高度な思考力が必要となるため、静かな環境が欲しいと思う子供もいるでしょう。

子供一人に一部屋は難しくても、兄弟・姉妹で使える勉強部屋があるといいですね。

その一方で、部屋を与えたら家の中で顔を合わせない…ということにならないよう、全体の間取りも配慮したいものです。

5.子育てに良い間取りのまとめ

住み始めるときの子供の年齢にもよりますが、子育て期間を通して住む家を考えるなら、間取りで一番重要なのは「リビング」です。

子供が大きくなってもコミュニケーションを欠かさないためには、玄関から子供部屋までに必ずリビングを通過する間取りにすることです。

戸建てだと子供部屋は2階に設置することが多いので“リビングイン階段”にし、帰宅後に「ただいま」「おかえりなさい」と声を掛けあえる状況を作ることが大切です。
吹き抜けにすれば3次元空間も作れますね。

マンションなら広めのリビングを選んでおくのがおススメです。

将来的にもう1部屋ほしくなったときでも、広めのリビングなら一角にパネルドアなどを設置して間仕切りしたり、壁を作る溝などが予め設置されていたりするものもあります。
子供が小さいうちは見渡せるリビング、大きくなったら一部屋増やす…ということも可能なわけですね。

親子のコミュニケーションはいくつになっても大切です。
将来的な子供のニーズにも応えられるように、ある程度フレキシブルな間取りや広めのスペースがあるものを選ぶと良いでしょう。